Obsidianを使い始めた時、保管庫(Vault)の設定基本ローカル、Google Drive、iCloudの選択肢がデフォルトで、Google Driveをインストールして設定ました。特に深く考えず、「クラウドに置いておけばどこからでもアクセスできるし、どうせならiPhoneで外出先で思いついたアイデアを吹き込んで、それをAiに振り分けてもらえたら最高じゃないか!と思ってました。
ところが、iPhone側にGoogle Driveと同期できる設定がなくObsidianのiOSアプリはGoogle Driveに対応してないんじゃないかと。外出先でどうしてもObsidianをゴリゴリ使っていきたい。ほら、アイデアってふっと湧いてすぐ消えるまるで蒸気じゃないですか。形もなければどんなアイデアだったかあとでは思い出せない、まるで夢のよう。せっかくいいアイデアが浮かんだのにどうしてあの時メモしなかったんだろうと思うこともよくありました。
その中で自宅に写真のストレージとして使っていたSynologyのDJ220+がありました、これ使えるんじゃないかなと思って思い切ってVaultを移行してみようと思いました「移行するだけならすぐ終わるだろう」と思っていたのですが、やはりスムーズにはいかないところ苦戦したところをメモもしますのでどうか同士の皆さん、私のように苦労しないで設定できたらと思います。
この記事でわかること:Google Drive→Synology移行の詰まりポイント全部/Obsidianのフォルダ命名の注意点/iPhoneからWebDAVで同期する方法/Remotely SaveのServer Addressの正しい書き方/完成後のワークフロー
目次
移行を決めた理由:iPhoneで使えない問題
Google DriveにVaultを置いていると、Mac上では問題なく動きます。ObsidianのデスクトップアプリはGoogle Driveのパスを普通に読めるので。
でもiPhoneのObsidianアプリはGoogle Driveに対応していません。iOSアプリが対応している同期方法はこれだけです。
- iCloud Drive(Apple純正)
- Obsidian Sync(公式の有料サービス・月額約4ドルから8ドル2026年3月現在)
- WebDAV(自前サーバーを用意する方法)
iCloudはMac側の同期がたまに遅延する経験があって信頼しきれず、Obsidian Syncは月額コストがかかる、ということでSynologyのWebDAVを選びました。Synologyをすでに持っているなら追加コストゼロで使えちゃうんです。
WebDAVはWebベースのファイル共有プロトコルです。難しい言葉に聞こえますが、要するに「自分のサーバーにファイルを置いてどこからでもアクセスできるようにする仕組み」です。SynologyにはこのWebDAV機能が標準で使えます(DSM 7からはパッケージの追加インストールが必要)。
詰まりポイント①:obsidianフォルダが既に存在していた
最初の混乱はここから始まりました。
SynologyのローカルフォルダにObsidian用のフォルダを作ろうとして obsidian という名前にしようとしたら、既に同名のフォルダが存在していました。「あれ、いつ作ったっけ」と思って中を開いてみると、package.json や README.md など、Node.jsのパッケージファイルが入っていました。
原因はCLAUDEのデスクトップアプリから最初設定していたときに mcp-obsidian(ObsidianのMCPサーバー)をインストールしたときに生成されたフォルダでした。名前が「obsidian」なだけで、Obsidianアプリのデータとは全然関係のないツールのフォルダです。知らずにVaultをここに突っ込んでしまったらますます混乱していたことになっていたと思います。だってファイル名の最初が小文字か大文字かの違いなんですもの。爆
Vault用のフォルダは Obsidian-Vaults(大文字・ハイフン付き)という名前で作り直して区別することにしました。ちなみに中身のMy nrainというのは自分でつけた第二の脳みそになるようにという意味です。ここはそれぞれ違うと思います。
| フォルダ名 | 中身 | 役割 |
|---|---|---|
| obsidian/ | package.json など | MCPサーバーのツールファイル(触らない) |
| Obsidian-Vaults/ | My brain/ など | 実際のVaultデータ(こちらを使う) |
詰まりポイント②:保管庫を開いたままだとフォルダを移動できない
次のつまずきはFinderでの移動作業でした。
My brain フォルダをGoogle Driveから新しい場所に移動しようとしたら、「この操作は実行できません」というエラーが出て移動できませんでした。何度試しても同じ。
原因はObsidianアプリが起動したままだったことです。Obsidianは開いている保管庫をロックする仕様なので、アプリが起動中はフォルダを動かせません。
ObsidianをCmd+Qで完全終了してから移動する、これだけで解決しました。ウィンドウを閉じるだけではなくて、完全終了(Cmd+Q)が必要です。移動後はObsidianを再起動して「別の保管庫を開く」から新しいパスを指定します。
詰まりポイント③:My brainが2つ表示されて混乱した
移行後にObsidianを起動したら、保管庫の候補リストに My brain が2つ表示されました。
- Google Drive上の
My brain(古い方) Obsidian-Vaults内のMy brain(新しく移動した方)
どちらが新しいのか一瞬わからなくなりましたが、パスを確認して新しい方を開き、ノートが正常に表示されることを確認してから、古いGoogle Drive側は削除しました。
同名フォルダが2か所にある状態で間違った方を使い続けると、どちらが最新かわからなくなります。移行後はすぐに古い方を削除するか、少なくとも別名にしておくことをおすすめします。
詰まりポイント④:MCPの設定パスを更新するのを忘れた
Obsidianでノートが読めるようになって「よし、完了」と思っていたのですが、Claude CodeからVaultにアクセスしようとしたらエラーが出ました。
~/.mcp.json に書いていたパスが、古いGoogle Driveのパスのままだったからです。
// 変更前(Google Driveのパス)
"/Users/●●●/Library/CloudStorage/GoogleDrive-.../My brain"
// 変更後(Synologyのパス)
"/Users/●●●/Obsidian-Vaults/My brain"
Claude Codeには「obsidianのVaultはここにある」「filesystemのアクセス許可フォルダはここ」という設定が ~/.mcp.json に書かれています。Vault移行後はこの2箇所のパスを両方書き換えないと、Claudeが古いGoogle Driveのパスを読みに行って接続エラーになります。VSCodeを開いて ~/.mcp.json を直接編集してから、Cmd+Qで完全終了 → 再起動で反映されます。
詰まりポイント⑤:Google Driveの残存フォルダが消せなかった
Google DriveアプリをMacからアンインストールした後も、~/Library/CloudStorage/ の中にGoogle Driveのフォルダが残り続けました。
Finderからゴミ箱に入れようとすると「この操作は実行できません」。ターミナルから rm -rf を実行しても Permission denied。Macを再起動しても同じ状態。
最終的にこれで解決しました:
sudo rm -rf ~/Library/CloudStorage/GoogleDrive-●●●@gmail.com/
⚠️ sudo rm -rf は取り消しができません。コマンドを実行する前に、パスが正しいかを必ず確認してください。削除対象は GoogleDrive- で始まるフォルダだけです。間違ったパスを指定すると大切なファイルが消えます。
Google Driveのアンインストール後に残存フォルダが消せないのはMacのCloudStorageの仕様のようで、同じ問題にハマっている人がAppleのフォーラムにも多くいました。sudoで強制削除する以外の方法は見つかりませんでした。
iPhoneから使えるようにする:WebDAV設定
とりあえずGoogleDriveで初期設定したフォルダの移行はここまででひとまず完了。次は当初の目的だった「iPhoneからも使えるようにする」作業です。
SynologyのWebDAVとObsidianのプラグイン「Remotely Save」を組み合わせて同期させます。
DSM 7からWebDAVは別パッケージになっている
ネットで「SynologyのWebDAV設定方法」を調べると、「コントロールパネル → ファイルサービス → WebDAV」と書いてある記事が多いのですが、自分のDSMにはWebDAVのタブがありませんでした。
DSM 7からWebDAVはパッケージセンターから個別インストールする方式に変わっています。パッケージセンターで「WebDAV Server」を検索してインストール。その後はコントロールパネルではなく、メインメニューからWebDAV Serverを開いて設定します。古い記事と画面が全然違うので最初は「どこ?」となりました。
iPhoneでHTTPS接続すると証明書エラーになる
WebDAVをHTTPSで設定してiPhoneから接続しようとしたら、証明書エラーが出て接続できませんでした。
SynologyのSSL証明書は自己署名証明書(Let’s Encryptを使っていない場合)なので、iPhoneのシステムがそれを信頼しません。この証明書をiPhoneに手動でインストールする方法もありますが、なんだかそのあたりの知識がジェロなので他の方法を模索。
自宅内やTailscale経由での接続であればHTTP(ポート5005)で問題ないか、と。外出先から自宅Synologyに接続する場合はHTTPSが望ましいですが、Tailscale Funnelを使えばHTTPのままでも安全に接続できます。今回はTailscale経由でHTTP接続する構成にしました。
Server AddressのURLの書き方で1時間詰まった
これが一番今回ハマったポイントでした。Remotely Saveの接続テストは「成功」と表示されているのに、同期を実行しても何も起きない。何度設定し直しても同じ状態が続きました。
最初はこう設定していました:
// NG(Vaultフォルダまで書いてしまっている)
http://(TailscaleのアドレスまたはIP):5005/home/Obsidian-Vaults/My brain
正しい設定はこうです:
// OK(Vaultの親フォルダまで)
http://(TailscaleのアドレスまたはIP):5005/home/Obsidian-Vaults
Remotely SaveはVaultフォルダ(My brain)ではなく、その親フォルダ(Obsidian-Vaults)を指定する仕様です。iPhoneのObsidianで設定しているVault名(My brain)と同じ名前のフォルダをサーバー側から自動的に探してくれます。公式ドキュメントには、はっきり書かれていないっぽかったので、GitHubのREADMEを読んでやっと気づきました。
初回同期前にバックアップを取った
設定が完了した後、同期ボタンを押す前に少し心配になりました。「iPhoneのVaultは空の状態。これを同期したらSynology側のファイルが全部上書き・削除されるんじゃないか?」と。
調べてみると、Remotely Saveの初回同期はサーバー側のファイルをダウンロードする動作になるので、空のiPhoneがSynologyを上書きすることはないようでした。ただ公式も「必ずバックアップを取ってから」と書いているので、念のためSynologyのDSMで My brain フォルダを別名でコピーしてから同期しました。結果は問題なく、Synology側のノートがiPhoneに全部落ちてきました。
完成後のワークフロー
設定が全部終わった後の実際の使い方がこれです。
- 外出先でiPhoneのObsidianを開く → キーボードのマイクボタンで音声入力 → 「外出先からのボイスメモ.md」に追記
- Remotely SaveがバックグラウンドでSynologyのWebDAVに自動同期
- 帰宅するとSynology Drive経由でMacに自動反映
- Claude Codeに「外出メモ整理して」と言うだけ → MCPがノートを読んで適切なフォルダへ振り分け完了
「帰ったらメモを移動しないと」という作業がなくなりました。外出中にスマホに入力して、気づいたら整理されている。この状態が普通になってきたころ、「なんでもっと早くやらなかったんだろう」と思いました。
- iPhoneでObsidianが使えるようになった(これが当初の目的)
- 外出先のメモが帰宅後に自動でMacに反映される
- Claude Codeがメモを読んでVaultの適切な場所に振り分けてくれる
- 追加コストゼロ(Synologyはすでに持っていたので)
まとめ:詰まりポイントを振り返る
- Vault用フォルダ名は
Obsidian-Vaults(大文字・ハイフン付き)にしてMCPツールのフォルダと区別する - 保管庫の移動はObsidianをCmd+Qで完全終了してから
- 移行後はMCPの設定パスを
obsidianとfilesystemの両方更新する - Google Drive残存フォルダは
sudo rm -rfが必要(パスの確認を忘れずに) - DSM 7のWebDAVはパッケージセンターからインストール
- Remotely SaveのServer AddressはVaultの親フォルダを指定する
どれも「知っていれば5分で終わること」ばかりなのですが、知らないと時間がかかります。同じ構成を試す方の参考になれば。
次回は、Synology Driveの初期設定でハマったポイントを全部書きます。














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